立科町にヴィンヤード「carraria(カラリア)」を構える中村大祐さんは、2017年に地元産シャルドネを100%使用した2種類のヴィンテージをリリースしました。樽発酵の「ファミリア」は優しい味わいと花の香りが特徴で、ステンレス発酵の「オポテュニティ」はキリっと辛口、酸も残っている果実味豊かなヴィンテージです。
もともとは東京でシステム開発や人材育成の仕事をしていましたが、自然豊かなところで暮らしたいと思うようになり、長年勤めた会社を退職します。千曲川ワインアカデミーに通い始めた当初は、まだワインの道に進むことを決めてはいなかったそうです。現実的に自分がやっていけるか判断するために受講した・・・そういう意味では、同期生のなかで最後尾からのスタートだったのかもしれません。
そこで学ぶにつれて、ワインづくりへの道は想像以上に険しいことが分かったと言います。それだけに、今でなければもう二度と挑戦することはないのではないか・・・、熟考の末、中村さんはワイングロワーとして歩むことを決断します。それはアカデミー受講後6カ月以上が経った頃。悔いのない生き方をするための人生の選択でした。