【アムルナイレポート】
ワインを囲むコミュニティNUKAJI WINE HOUSE(ぬかじワインハウス)
by テールドシエル(小諸市)
テールドシエルがある糠地(ぬかじ)地区は小諸市の北西に位置し、南向きの斜面にはりんご畑、ぶどう畑、菜の花畑が広がります。
アサギマダラなどチョウの保全活動が活発で、フラワーガーデンも点在します。
春から秋まで、季節ごとに花が斜面を覆います。
「まるでフランスの景色」とも賞賛される美しい里山です。
そんな糠地地域の中腹あたり、標高約850mに、テールドシエルが経営するワインを囲んで集える場所、NUKAJI WINE HOUSE(ぬかじワインハウス:以下ワインハウス)が誕生します。
オーナーの池田岳雄さんは千曲川ワインアカデミー(以後アカデミー)2期生、今年4月に迎えた69歳の誕生日に、ご本人のFacebook投稿でこう書いています。
「還暦を迎える頃、第二の人生は自然と親しもうとブドウ栽培を始め、2015年にテールドシエルを設立して、夢だったワイナリーを2020年に造り、来年古希を迎えますが、皆様が自然豊かな里山に憩いの場所ができればと思い、NUKAJI WINE HOUSEを開業いたしました」
糠地にはワイナリーが2軒、また6人のアカデミー卒業生がワインぶどうを生産しています。
生産者が増えるにしたがい、栽培のお手伝いや収穫ボランティア、糠地マラソンなどのイベント等で訪れる人が年々増えています。
それにともない飲食店や宿泊施設が欲しいという声は以前からありました。
ワインハウスはバリアフリーの8LDKで、ワインぶどうの畑が敷地内にあります。
ワインハウスにはワインを囲んで楽しめるさまざまな施設が用意されています。
宿泊
洋室1、和室2、合計12人が宿泊できます。
入浴
浴室、サウナ付きの浴室、シャワー室、合計3カ所あります。
食事、パーティー
約42m²のダイニングがあります。
ダイニングはミニコンサートもでき、10人前後の本格的な食事会を開くことができます。
ラウンジ
ゆったりとしたソファで4~5人が過ごせるスペースです。
ガーデンテラス
広い中庭、ぶどう畑、ステージのある庭はバーベキューもできるリゾートのようなスペースです。
テレワークルーム&会議室
個室が3室、WiFiを使って仕事や会議ができます。
ショップ
千曲川ワインバレーの生産者さんのワインやクラフト作品を販売するスペースです。
ワインハウスの活用方法について、池田さんは、
「ワインの作り手が集まって、話し込んで、遅くなったらそのまま泊まれる」
「畑作業のボランティアさんたちをもてなすスペースとして、この地区の生産者仲間が使える」
「糠地にあるワイナリーやヴィンヤードをめぐるマラソンイベントやウォーキングイベントの拠点」など、イメージを膨らませています。
募集をしたわけではないのに、ワンデイシェフや出張料理人、テイクアウトを提供する飲食店やワインツアーの立ち寄りの相談が早くも小諸市内や周辺地域からきています。
今後も募集告知や宣伝はしませんが、ビジネス利用の依頼を受けた場合にも受け入れていく予定とのことです。
地元の女性たちからも「お料理や趣味のワークショップに使わせてもらいたい」という声もあり、地域の交流スペースとして注目されています。
使い方や料金は、プレオープン期間中にお試し利用をしてもらった結果を踏まえて検討していくとのことです。
「アカデミー2期生の集まりにも使いたいです」と池田さん。
「小諸ワイングロワーズ倶楽部」を牽引するなど、生産者をサポートする活動も多い池田さんは、ワイン生産者の皆さんによる活用を優先的に考えています。
玄関横にある「ショップ」では委託販売用の様々なワインが2台のセラーに並んでいました。
テールドシエルワイナリーでは自社分6,000本、受託醸造約6,000本のワインを生産しています。
そのほとんどが全国の酒販店からの注文と直販のお客様でほぼすぐに完売となるそうです。
ワインの営業に時間を割く必要がなく、その分をワインハウスの運営に振り向けられるとのこと。
「もうかる事業ではないかもしれませんが、ワインづくりを楽しみ、人生を豊かにするコミュニティづくりをすることが古希を迎える来年への目標です」と池田さん。
Facebookでの発信にもご注目ください。
Facebook:https://www.facebook.com/takeo.ikeda.75 (池田岳雄)
HP:https://www.terredeciel.jp